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投稿:2023.06.29

スタッフコラム「新たな地域で」

突然の打診

「鹿沼での訪リハやってみない?」
上司に呼び出され、一言目でそう言われました。
「6月から鹿沼の診療所に訪問リハ事業所を立ち上げようって話があって、そこの所長を任せたい」。

令和2年に『さつきホームクリニック鹿沼』が診療開始となってから、鹿沼地域でリハビリの依頼があった際には、宇都宮からスタッフが伺っていました。宇都宮と鹿沼は隣合う地域で、宇都宮の事業所から鹿沼の事業所までは車で約20~30分。行けない距離ではなかったのですが、前後の移動距離が長いため、担当スタッフの負担がありました。

さつきホームクリニック鹿沼が出来て、約2年。徐々にご利用患者さまや、リハの適応がある人も増えてきていた中で浮上した話とのこと。

自分でいいのかな? と一瞬迷いがありましたが、数秒後には「やります、やらせてください」と返事をしていました。
前職でも立ち上げを経験し、そこでの苦労もありましたが、やりがいもあったからかと思います。

開始までは約半年を切っており、『今の仕事はどうしよう』『行った先ではどうなるのか』『実際鹿沼ってどんなところだろう?』と色々な不安がありましたが、上司からの「おれもフォローするから」の一言で安心したのを覚えています。

調べられる範囲で鹿沼の診療状況や地域の事業所等をリサーチし、その当時自分が行っていた宇都宮でのチームリーダーの仕事を誰に引き継ぐか、担当していた利用者さまはどうするかを話し合い、業務・利用者さまの引き継ぎなどを行っていると、瞬く間に時間が流れていきました…。

『さつき訪問リハビリステーション鹿沼』開始

そして、令和4年6月に『さつき訪問リハビリステーション鹿沼』が開始となりました。最初は常勤1名、非常勤2名でスタートを切りました。

まずは訪問診療に同行しながら、医師が診ている患者さまの中でリハビリの適応がありそうな方について話し合い、空いている時間は各事業所さまに挨拶に伺いました。

鹿沼に来て、宇都宮の時より意識したことは前に出過ぎないこと、他事業所さまを優先することです。

さつきホームクリニック鹿沼には訪看がないため、さつきの診察が入る時は、大半の患者さまに他の訪問看護ステーションさまが入ってくださっています。患者さまから訪問リハビリの希望があった際、入っていただいている訪看さまにリハスタッフがいる時は、「さつきでリハビリに入ることも可能ですが、普段入ってくださっている訪看さまからの支援も可能かもしれません」と打診をしていました。
訪問看護と訪問リハビリを同じ事業所に依頼できた方が、日々の変化を共有しやすく、また料金・制度の面でも患者さまのメリットになると思ったからです。なので、リハビリの適応がありそうな方をサービスで訪問させていただいた時に、自主練習等をお伝えするのに加えて、「別の事業者さまにもリハビリをしてくれる方がいますよ」となぜか勝手に他事業所さまをアピールしていました(笑)。

時が経つにつれ、色々な事業所さまと関わらせていただくうちに、「さつきホームクリニック鹿沼にもリハビリの人がいるみたいだよ」と認識してもらったためか、ありがたいことに「リハビリ入れますか?」と他事業所様さま・居宅支援事業所さまからご相談いただくことが増えてきました。

大切にしてきたこと

法人内でも、宇都宮・益子・鹿沼では持っている武器(環境)が違い、地域毎の資源の差や、置かれている環境、文化に違いがあります。

自分が鹿沼にきたこの1年で大切にしてきたことは、『鹿沼地域においてなにができるか?』ということです。

さつきホームクリニックだけで行えることに限界はありますが、他の事業所さまであれば行える。逆に頼るところがなく、他の事業所さまが困っている時に、さつきが対応できる範囲で手を差し伸べられれば、それが鹿沼で暮らす方のために、少ーーーしでも役立つことになればいいな、と思いやってきました。

鹿沼地域にも色々な資源があります。各事業所さま、丁寧に対応していただき、いつも大変お世話になっております。

おこがましいかもしれませんが、今後も各事業所さまとともに、鹿沼地域で暮らす人のため、制度上の限界はありますが、私たちが少しでもお力になれることがあればという思いで今後も走っていきたいと思います!

文章 理学療法士 星裕章

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